3月号その2
洛央小で講演会!
3月13日(火)洛央小学校のこどもたち500余名の前で和馬が講演会をしました。
私立であるノートルダム小学校から、公立の下京中学に行く子はほとんどおらず、少しでも交流をと地元の公立小である、洛央小学校の校長先生が企画してくださいました。本当にありがたいことです。
去年に出場して「京都女子大学学長賞」をいただいた「小学生お話コンクール」の内容を少々いじってお話したのですが、みんなしっかりきいてくれて、お話の後、手を挙げて質問をしたりしてくれました。
素晴らしい交流ができました。
(以下和馬のお話原稿)
ぼくは、筋ジストロフィーという病気にかかっています。この病気は20年くらい前までは、二十歳になる前までに死んでしまうと言われていました。でも、今は医学が発達して、もっと長生きできるようになりました。
前までは、筋ジストロフィーは絶対に死ぬ病気だと思われていたと知って、びっくりしました。ほとんど風邪もひかず学校も休まないのに、ぼくがそんな大変な病気にかかっているなんて信じられませんでした。
でも、ぼくはこんな病気でも明るく生きています。普通、この病気になってしまったら、、ほとんどの人はショックで無口になるそうです。ぼくは、よくしゃべって明るいので、筋ジス患者の中でも変わっていると宇多野病院の先生は言ってくれます。ぼくはそのとき、すごくびっくりしました。そして、すごく嬉しかったです。
いつか、ぼくの病気は治ります。でもまだ、マウスで成功しただけです。犬も成功し、サルも成功したら、次は人間です。それまで待っています。
ぼくは、病気がわかった頃から「阪急の旅」を続けてきました。「阪急の旅」というのは、阪急電車の一駅ずつを歩いていく旅です。ぼくの病気がわかった頃、家の中にいると暗くなるので、何とか外に出て、ちょっとでも明るくしようと、お父さんが考え出したそうです。途中で病気のため歩くことができなくなったのですが、車椅子になってからも自分の力で車椅子をこいで旅を続けてきました。そして、おととしの夏、最初の目標の阪急三宮駅にゴールしました。そのあと「阪急の旅」から「阪神の旅」にかわり、去年の6月、ぼくの大好きな阪神の球場がある甲子園にゴールしました。そのとき、阪神の赤星選手が出迎えてくださって、テレビの番組でも放送されました。赤星選手からいっぱい元気をもらいました。今まで生きてきた中で、一番感激した瞬間でした。
そして、12月にはぼくの本が出ました。本の題名は、「ぼくがんばったんだよ〜筋ジストロフィーの少年の旅〜」という題名です。この本ができたとき、ぼくはすごく嬉しかったです。本を作ってくださった作家の先生やその周りの人たちに感謝したいです。
ぼくは毎年スキーに行きます。障害者スキー・バイスキーというのをします。バイスキーは、そのままリフトにも乗ることができます。お天気のいい日はとても気持ちがいいです。学校のスキー合宿の時も、バイスキーをしました。すごく楽しかったです。そのうえ、学校の用務員の池田先生が、いらなくなった椅子やスキーなどを使ってチェアスキーを作ってくださいました。それもとてもおもしろかったです。
ぼくの病気がわかったとき、お母さんは、ぼくが寝た後泣いてばかりいたそうです。ぼくがそばにいる時しか、落ち着いた気分になれなかったそうです。
ぼくは、そんなことを知りませんでした。でも分かった時、ぼくはお母さんのことが、とてもかわいそうになりました。そして、お母さんが、そんなに苦労していたので、感謝して、これからもいろんな人に親切にしていきたいです。
ぼくは、教会に通っています。赤ちゃんの時に洗礼を受けて、おととしの9月に堅信を受けました。聖公会の教会では、堅信を受けたら一人前のクリスチャンになって、礼拝のとき、パンとぶどう酒をもらえます。
ぼくは、この病気に出会って神様から、いろいろなすごくすてきな宝物をたくさんもらいました。それは、友達やたくさんの仲間です。
この世界に生まれさせてくださったから、ぼくは、この世界を大切にして、これからいろいろな人や動物を大切にしていきたいです。
神様、ぼくをこの世界に生まれさせてくださってありがとうございます。
病気は早く治ってほしいけど、筋ジスはぼくのトロフィーです!!
ノートルダム学院小学校 6年 吉村和馬
 |
帰りに6年生全員 見送ってくれました! みんなとってもフレンドリーで 中学へ行っても 仲良くできそう! よろしくお願いします! |
似顔絵!
和馬が学校からおもしろいものを持って帰ってきました!
同級生のWくんが書いた「和馬の似顔絵」だそうです。
Wくんが和馬にプレゼントしてくれたそうで、きいてみるとなんとこの絵が入賞して京都市美術館に飾られていてこのたび帰ってきたものだそう。
しまった!きいていたら絶対美術館見に行ったのに!!!!
筋ジス治せ!
卒業を前に和馬が6年間使ったお道具箱を持って帰ってきた。
クラスメイトにメッセージを書いてもらってきたそうだ。
見ると、たくさんの友達がメッセージを書いてくれていた。
その中に「筋ジス治せ!」のメッセージ!
「障害者だから」とか「腫れ物にさわる」とかそういう気遣いは無用であったことがよくわかった。真の友達になっていたんだなあと実感!
よかったな!すばらしい友達に囲まれた6年間!
このメッセージが和馬の6年間の学校生活をすべて語ってくれた気がした!
卒業式!
3月15日、和馬のノートルダム学院小学校の卒業式でした。卒業証書は誰よりも先に壇上に先生達で担ぎ上げていただいて受け取りました。
6年間ほんとうにお世話になったこの学校ともお別れで涙が出ました。とてもよくやって下さいました。ハンデキャップのある和馬に「これは出来ないから無理!」と言うことは一度もなく、すべてのことに挑戦させてくださいましたし、また挑戦していきました。本当にこの学校を選んで良かったと思います。
思い起こせば6年前。ちょうど「進行性筋ジストロフィー」という病名を宣告された直後、親戚にも友人にも誰にも言えず、学校にだけは病気を説明して受け入れてもらいました。「果たしてこの学校を卒業する時はどうなっているのか?」と思いながら、入学式に出席したことを思い出しました。こんなに晴れやかな嬉しい気分で卒業式をむかえるなんて夢にも思っていませんでした。
今日の校長先生のお話は、大半が和馬のお話でした。一緒に卒業していくみんなのお陰で和馬は大きく成長させていただいたのですが、「和馬のおかげで学年全体がこれまでにないほど成長した!」とおっしゃってくださいます。感謝の言葉はどれほど並べても並べきれません。人前で恥ずかしさも忘れて涙したのは始めてのことでした。
6年前、ぎこちなく伏し目がちに歩いて入場した入学式の花道を、自分で車椅子を漕いで先頭を切って堂々と退場していきました。
いつか奇蹟がおこり、病気が治って再び歩いてこの学校に報告に来れる日を夢見て。。。。。。。。
 |
謝恩会でもたん熊のお弁当を前に 校長様は来賓の方々よりも先に 第一に吉村家をみなさんに 紹介してくださいました。 |
聖マリア幼稚園の 菅原園長も祝福に! |
 |
卒業アルバム!
失敗でした。。。
散髪する前に撮影でした。。。(笑)
|